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繁殖シーズン到来!

ペンギンたちの繁殖シーズンがやって来ました!
フンボルトペンギンの繁殖は1年中ともいわれていますが、当館ではここ数年2月~4月ごろに卵を産んでいます。

当館のペンギンたちは繁殖時期が近づくと食欲がぐんと上がります。
特にメスはこれでもかってくらい食べますね。
一方、オスたちはよく食べつつ巣材集めに奔走しだします。
食欲が上がりメスの体もふっくらしはじめ、こういった行動が見られるようになると「そうか、そろそろ繁殖シーズンだな〜」ってなりますね。
産卵が近づくにつれメスの食欲は次第に低下していきます。あれだけ食べてたのにそうなるとどれだけ近づけてもクチバシすら開けません。
けど理由はあるのでそこは無理に食べさせず少しでも落ち着けるよう離れて様子を見ます。

このとき気をつけなければならないと思っていることは、食べない理由は本当に産卵かどうかを見極めることです。

もしかしたら病気にかかってしまい食欲が低下している可能性もあります。
病気ならすぐにでも治療をしてあげなければなりませんが、「時期的に産卵前だからだろう」で片付けてしまうと取り返しがつかないことにもなります。

なので時期だけで判断せず1羽1羽の行動をよく観察して健康管理を欠かさず行うことが大切ですね。

メスたちがごはんを食べなくなって1日から2日後に第1卵目を産みます。そこから2~3日空けて第2卵目を産むことがほとんどです。

卵が生まれるとオスとメスが交互に卵を温めていきます。このときは卵とすぐには動けないペアを守るため温めてない方は巣の前に立って近付くものを威嚇し近づきすぎると容赦なくブッ刺してきます。
みんなの通り道付近に巣を構えたペアがいればその横を通る時はハラハラドキドキ、通りたくても攻撃されるのが怖くてタジタジしているペンギンたちを見ることができるのもこの時期のポイントですね。

けど大切なものを守るためにはどんな相手にでも体を張るのが親の役目。守るべきものを大切にしない親はたぶんほとんどいないと思います。

しかし卵を産んだから全部孵化させればいいのかと言えば別問題。
これについてはまたどこかでお話しできればと思います。


今はまだ鳥インフルエンザ対策でペンギン舎とお客様との距離をとっておりますがペンギンたちの様子をご覧いただくことは可能です。
この時期ならではのペンギンたちの様子をぜひご覧ください♪🐧

飼育主任学芸員
フジ



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