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🐢🐢今日は『世界カメの日』🐢🐢

本日5月23日は『世界カメの日』です!
アメリカの非営利団体が「カメに関心を向け、知識を深め、敬意を払い、カメの生存と繁栄のための人間の行動を奨励する日」として、2000年に制定しました。

カメの仲間は世界中にいろんな種類がいます。

みんな「カメ」には変わりないのですが、住んでいる場所や仲間で呼び分けるとき、私たちは日本語で
陸に住むカメ(陸棲種)を「リクガメ
水に住むカメや水陸どちらでも行けるカメ(水棲種、半水棲種)を「カメ
海に住むカメ(ウミガメの仲間)は「ウミガメ
スッポンの仲間は「スッポン
とそれぞれを呼ぶことが多いのではないかと思います。

こういった呼び分けは海外にもあり、たとえば英語圏では
陸棲種は「Tortoise(トータス)」
水棲種、半水棲種は「Turtle(タートル)」
と呼んでいます。
ウミガメの仲間は「Sea turtle(シー タートル)」ですし
スッポンの仲間は「Soft shelled turtle(ソフト シェルド タートル)」
と呼びます。
また、国によっては
アカミミガメの仲間を「Slider(スライダー)」
キスイガメというカメを「Terrapin(テラピン)」
と呼ぶこともあります。
(淡水に住むカメはFreshwater turtle(フレッシュウォーター タートル)と呼ぶこともあるそうです)

いろんな呼び名があっておもしろいですね!

そんないろんな呼び方のある陸・水・両方のカメたちを桂浜水族館では多数飼育しております!

まずはウミガメ類。
完全水棲で、四肢(前肢と後肢)はヒレのようになっています。

アカウミガメ(学名:Caretta caretta)
太い首と大きな頭が特徴です。
アオウミガメ(学名:Chelonia mydas)
アカウミガメと比べ頭は小さく、丸みを帯びています。

ウミガメたちは当館の餌やり体験でも大人気ですね!
おっとりしていると思いきや、ごはんを見つけるなり目つきを変えて寄ってきてがぶりと力強くごはんごとトングにかぶりつく。生きた魚や海藻類を食べるためアゴの力は強力です。
あれが人の指だったらひとたまりもありませんね💦
「今なら触れそうだ!」と思えても絶対に手を出さないでください!!!

次はウミガメ以外の水棲、半水棲のカメたちです。

ニホンイシガメ(学名:Mauremys japonica)
四肢には指がありその間には水かきがあります。陸地・水中の両方で活動することができます。
ミシシッピアカミミガメ(学名:Trachemys scripta elegans)
もとはアメリカ原産のカメ。小さい個体(幼体)はミドリガメとも呼ばれ、一昔前はお祭りの屋台やUFOキャッチャーの景品にもされていました。無責任な飼育や飼育放棄によって野生化し外来種問題のひとつにもなっています。
ジーベンロックナガクビガメ
最近の研究によって、同属の「チリメンナガクビガメ」と同じ種とする説が最有力となっています。甲羅からヘビが出てきたような見た目がユニークですね!
カミツキガメ(学名:Chelydra serpentina)
その名が示す通り、咬む力の強いカメです。
陸に上げた個体は攻撃的で、大型個体に噛まれた場合は大けがを負う可能性もあります(おそらく、陸上は水中と比べ安心しきれる環境ではないため自信を守るためにも攻撃的になるのだと思います。不用意に近づいたり手を出したりしないことが重要ですね)
マタマタ(学名:Chelus fimbriatus)
見た目も名前も一度見聞きすれば記憶に残りやすいカメの代表格だと思ってます。
この大きさの個体自体、あまり見かけないため全てにおいて珍しくもあります。
ニホンスッポン(学名:Pelodiscus sinensis)
他のカメたちとは違いスッポンの仲間は柔らかい甲羅を持っています。
噛む力は強く噛みつくと中々離してくれないというイメージがありますが、咬むのは自分の身を守るためで、水の中に入れると比較的早く離します。やはり不用意に手は出さないことですね。
スッポンモドキ(学名:Carettochelys insculpta)
別名「ブタバナガメ」。スッポンとウミガメを合わせたような見た目をしているカメです。スッポンはたまに陸に上がるのに対し、スッポンモドキはほぼ完全な水棲といえます。


最後は完全陸棲のリクガメ類です。

ケヅメリクガメ(学名:Centrochelys sulcata)
陸上を力強く歩くための丈夫な四肢を持っています。名前は後肢と尻尾の間らへんにある突起が「蹴爪(ニワトリなどの脚に生えている突起)」に似ていることに由来しています。


以上が現時点(2024年5月23日現在)で当館にいるカメたちです。
それぞれが住む環境に適した体をしているため館内を回って違いを見比べてみるのもおもしろいですね!
またこれらの中には絶滅危惧種だったり外来種問題のひとつにもなったりしているカメたちがいるため、生体を通してなぜこのカメたちが減っているのか、どういった問題になっているのかなどについても興味を持つきっかけを持っていただければと思います。


飼育学芸員
フジ


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