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今日は世界ペンギンの日🐧

本日4月25日は『世界ペンギンの日』とされています。

なぜこの日が世界ペンギンの日なのか?

南極大陸にはいくつかの国が観測基地を置いていますが、そのひとつに「マクマード基地」というアメリカの南極観測基地があります。
毎年4月25日あたりになるとこの基地近くにアデリーペンギンが姿を見せることから研究者らがこれをお祝いしたことが由来とされています。
こうして制定されたペンギンの日ですが、今ではペンギンたちの多くが絶滅の危機に瀕していることやペンギンたちを取り巻く環境についても向き合い考えていく日とされています。

ざっくりイラストでマクマード基地の場所案内。


当館で飼育しているのはフンボルトペンギンという種ですが、このペンギンが絶滅危惧種であることは以前書いた記事内でほんの少しだけ紹介させていただきましたね(以下の引用部分がその内容です)。

日本も温暖な気候の島国なので国内のいろんな動物園さんや水族館さんでたくさんのフンボルトペンギンたちが暮らしており、国内で最も多く飼育されているペンギンでもあります。
野生では生息地の破壊や餌の減少などで絶滅危惧種に指定されていますが、日本で長く培われた飼育技術や環境が適していることなどから国内での繁殖率は高く、地球全体の生息数のうちおよそ1割が日本にいるなんてこともいわれています。

桂浜水族館公式note

ただ、絶滅危惧種とされているのはフンボルトペンギンだけではありません。
黄色い眉毛のような羽がかっこいいキタイワトビペンギンやフンボルトペンギンの仲間でもあるケープペンギン、ガラパゴスペンギンをはじめ半数ほどの種が絶滅の恐れがある動物とされています。

主な原因は人間の活動によるものが多く、地球温暖化や環境汚染、生息地の破壊や餌となる魚の乱獲などがあげられます。

日本は多くの施設で様々なペンギンたちに会うことができるため「野生で数が減っている」と聞いても遠くのことすぎてなかなか実感が湧きにくいかと思います。

しかしこのままでは野生のペンギンたちがいなくなり、水族館や動物園で飼育していたペンギンたちですら寿命を迎え本当にこの地球上から姿を消してしまう種が現れる未来がやってくるかもしれません。

今を生きる私たちがペンギンたちを守るためにできることは何なのか?
私たちひとりひとりの力は小さなものです。
けど、ひとりひとりが現状に目を向け守りたいと思うようになれば様々な考えが集まり、できる活動も増え、きっと良い方に向かっていくのではないかと思います。

桂浜水族館にはフンボルトペンギンがいます。
「かわいい!」「珍しい!」「おもしろい!」「さわってみたい!」などなどいろんな感想があるかと思いますが、この日をきっかけに、もしくは当館のペンギンたちをきっかけに、ペンギンたちを取り巻く環境や保全についても考えていただける方が増えていくと幸いです😊🐧

みなさまが多くのことに興味を持っていただき、ひとつでも多くのきっかけを作っていただけますよう私たちもペンギンをはじめ飼育動物についてのあれこれをたくさん発信していきます!

飼育学芸員
フンボルトペンギン飼育担当
フジ