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今日はカメ舟大掃除🧼🐢

今日は本館入り口を左に曲がった突き当たりにあるカメ舟を大掃除しました。

カメ舟の通り、舟です。

大昔は釣り舟として海で活躍していましたが、その後の時代では子ども用のプールとして活用されていたことがあり、今はミドリガメことミシシッピアカミミガメたちがこの中で暮らしています。

ここは底の方にカメたちの食べ残しや糞などが溜まったり側面にコケがついたりするため定期的に掃除をするようにしていますが、年末は水を全て抜き中の木やブロックなども洗い、普段取りきれないような汚れも一気に落としていきます。

始めた直後はこんな感じ。
カメ舟は何もしないと冬場に水温がガクンと下がるため、淡水よりも水温の高い海水が流れるコイルを沈めて少しでも水温が高くなるようにしています。なので、水がなくなるとカメたちの負担も大きくなるため素早く掃除してあげなければなりません。

(なぜコイルを沈めるのか?ヒーターを入れれば水温をあげることは簡単ですが、冬場は多くの獣舎や水槽にヒーターを入れるためなるべく消費は抑えていきたいところ。だからといって何もしないとカメたちは弱りますし寒さで死んでしまいます。飼育下に置きながらそんな過酷な環境に身を置かせるなんてことはできません。
そこで当館のベテランスタッフは考えました。「目の前の海から海水を引いている桂浜水族館には温かい海水がたくさんある!」。ということで、温かい海水が流れるコイルを入れて自然の力をお借りしカメたちに暖を取ってもらっているということなんです。先人の知恵には頭が下がりますね。)
舟の先から汚れを落としていき、船尾あたりの穴から汚れを流していきます。
普段見える範囲の底掃除をしているといえど、中に入ってるものを退けるとその下には結構な汚れが溜まってますね。
これはカメ舟の濾過槽(ろかそう)に入っている濾材(ろざい)。
しばらく掃除しないとヘドロまみれになってしまいます。
普段は隠れている濾材もこのときは取り出して汚れを落としていきます。ちなみにですが、20袋くらいありました💧
こちらはカメ舟に入れている木やブロック。
天気のいい日はこの上で甲羅を干していますね。
これらも綺麗にしていきます。
カメ舟内を洗うスタッフ、濾材やレイアウトを洗うスタッフに分かれて素早く掃除。
浜風がまともに当たる場所にあるカメ舟ですが、作業してると暑くて後半は半袖姿になってました(笑)
そして綺麗になったカメ舟✨
またすぐに汚すとはいえど、この限られた環境がカメたちにとっての居場所なので可能な限り過ごしやすいと感じてもらえるような環境づくりを心がけていきたいですね。


飼育学芸員
フジ