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伝えるために欠かせないもの〜イラストレーションの日〜

1月11日、今日は『イラストレーションの日』です。
この記念日は2019年に日本イラストレーション協会が制定した日で、illustrationの頭文字「ill(III)」が111の形に見えることに由来しています。

動物関連の記念日ではありませんが、水族館にとって「イラスト」とは来館者に動物たちのことをより楽しくわかりやすくお伝えするためにも欠かせないものです。

桂浜水族館にある掲示物の大半がスタッフの手作りで、自分たちの撮った写真を使ってPowerPointやWordで作ったもの(いわゆるデジタルのPOP)があれば、絵も字も全て手で描いたもの(いわゆるアナログのPOP)もあります。

絵は文字で書かれた情報をより分かりやすく視覚的に伝えることができる非常に重要な表現方法であり、写真には写真の良さがありますが手で描いた絵にはその人がどういった目で動物を見たかがよく反映されますし、伝えたい部分を強調して描くことができます。
同じ動物を描いたとしても描いた人によって出る色は全く違うというのが絵の良いところだと思いますね。

いろんなスタッフが描いた金色のイサキ(イサキ黄変種)のイラスト

とはいえ、絵を専門に学んできたわけではなく描きたいから描き続けてきたという趣味の延長であるためプロの方が描かれるような鱗、毛並みまで細かく描き込まれた本物そっくりな絵にはなりませんしどうしてもデフォルメされたものになってしまい、それによって伝わりにくいと感じる方がいらっしゃることもあるかもしれません。

しかし、スタッフの個性も全面に出しているのが桂浜水族館!
スタッフそれぞれが担当動物の良さを全面に出して来られるお客さんにひとつでも多くおもしろい情報や来てよかったと思ってもらえる豆知識を持って帰っていただけるよう、展示方法にも変わらず力を入れていきたいと思います!

「スモールスポット・ポルカドットスティングレイ(ギャラクシー、成魚)」
スタッフ フジ作(ペンギン、カピ・リク、学芸担当)
「ナマズは死んでないです。寝ているだけです。」
スタッフ せーいち作(魚類、両性爬虫類担当)
「オオモンハタの魚名板」
スタッフ りゅーせい作(魚類担当)

昨年は新人スタッフも多く入社したことですし、まずは「自分で作ったものを通してお客さんに動物のことを伝える」やりがいや楽しさを少しずつ感じてもらいながら手作りのPOPにどんどん挑戦していってもらおうと考えてます。

飼育員としてだけでなく、社会教育施設で働く水族館スタッフとして成長していく若手スタッフたちから目が離せませんね!

私は昔から絵を描くことが大好きで、それを活かすことができる今の仕事は本当に楽しいです😊
この想いを大切にしながらこれから先もたくさんの動物たちを私の視点から描いていきたいと思います!

飼育学芸員
フジ