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Viva Hamasui 憧れとのさよなら

今年はお別れの会が多い。
私が館長という立場でとても大切な方が空に還っていく。
寂しいとともに自分の足でしっかりと立ち、
歩んでいかねばならないと思う。
自分の年齢を考えたら、私をかわいがってくれた方々は、
空へ旅立っていくのは致し方ないのだろう。

彼女は、女性館長としての憧れであり目標であり
似たような環境で館長という立場になった人。
この女性の存在を知らなかったら心が折れただろう時もあった。


水族館の館長になりたいと思ってない立場で、
否応なしにこの業界に身を置かざるを得なかった環境下にいた。
こう言ってしまえば「何をいっているのだ!」と言われるだろうが、
人生の目標をこの業界に持っていなかった私が
なんとかせねばと選んだ道がこの道だった。
彼女も同じような経緯で
この業界の人になった方だと聞いている。

人生をこの業界に捧げ、軌跡をつくっていったことを彼女の自伝で知った。その前にもわが父から彼女の事は聞かされて知ってはいたが、
自伝を読むまでは共感はしていなかったし、
私自身がふわふわしていた。

お別れの会は、彼女の軌跡をパネルで追うことが出来た。
準備したスタッフの方には頭が下がるとともに、
私が空へ旅立つとき、ここまでの軌跡は残せるのだろうか?
地方の小さな水族館の館長である自分と彼女を比べるのは
烏滸がましいことなのだが、少なかれ私も軌跡を残したいと思った。