見て!触れて!学んで!(子どもまなびツアー)
暑い8月、子どもたちは夏休みの真っ只中ですね☀️
昔子どもだった私たちはそのとき楽しんだ分、今夏休みを満喫する子どもたちに楽しみや思い出をたくさん経験してもらえるようこの仕事と向き合っています!
さて、今回は8月5日に開催された「子どもまなびツアー」について書かせていただきます。
こども学びツアーは高知県と岡山県を拠点に事業を展開する和建設株式会社さんの旅行事業部であるわっとトラベルさんが主催する、子どもたちだけの体験ツアーです。
(和建設と書いて「かのうけんせつ」と読みます)
体験を通して学びを深めることを目的としたツアーで、昨年第1回目のツアーが開催、そちらが好評だったということで今年2回目が開催されることになりました。こういった機会を今年もいただけたなんて本当に嬉しい限りです😊
大まかなツアーの流れは
①高知駅からバス移動
②真珠の取り出し体験
③水族館内自由散策
バス移動の際は当館スタッフが同乗し、水族館に着くまでの間生きものことや水族館の歴史についてお話します。
今年は新人学芸員の「りゅーせい」が同乗しました。車内では当館にはどんな生きものがいるのかについて楽しく話すことができたと嬉しそうに話してくれました😊
水族館に到着したら館内でお昼を済ませて真珠の取り出し体験へ。
真珠を作る貝アコヤガイを開いて中から真珠を取り出す体験ですが、こういったツアーに参加してくれる子たちはすごい!貝を手にとってまじまじと観察したり無心になって真珠を探したりたくさんの質問をしてくれたりと、溢れんばかりの好奇心を感じさせてもらいました✨
真珠は生きものの体内で作られるため出てくる形も大きさも様々。丸に近い形もあれば楕円形や一部が尖ったような形、8mmくらいのものもあればそれと一緒に1mmほどのものが入っている場合もちらほら。
「でっかい真珠見つけた!」
「なんかちっさいのも入ってる!?」
「他にも真珠入ってないだろうか?」
「おもしろい形の出てきた!!」
そんな感想を口にしながらみんな真珠の取り出しを楽しんでいました。
すぐに1つ目の真珠を見つけた子もいれば小さいのを探し出して合計2個の真珠を手にした子もいる、私が話した内容に「へぇ〜!」と驚いてくれた子もいれば真珠がどうやってできるのかをすでに知っていて教えてくれた子もいました。
真珠の形のようにみんなすごく個性的で、けどみんなの目も心も真珠のように美しく輝いていたように感じました。
取り出し体験の後は館内の自由散策。
屋内、屋外、2階標本展示室を自由に探検し桂浜水族館を満喫してもらいました。
ただしこれは「まなびツアー」。
ただ見て回るだけではなく私たちスタッフも館内を周り、動物たちや標本を見ている子たちにたくさんのお話をさせてもらいました。
標本展示室ではここに展示されている鯨類たちの歯の大きさにはどんな秘密があるのか?
ドクターフィッシュコーナーではなぜこの魚たちが人の手の角質を食べるのか?
ウミガメたちはなぜこんなに力が強いのか?
飼育している鰭脚類はそれぞれどう違うのか?
などなど。
私が担当するペンギン舎のペンギンにも協力してもらい、ペンギンの体の不思議にも迫ってみました。
小さくて可愛いと思えるフンボルトペンギンも、近くで見ると意外にも鋭い目つきをしています。
また噛まれるととても痛い。なぜ痛いと感じるほどくちばしの力が強いのかや、くちばしのつくりについても子どもたちの目の前でお話しさせてもらいました。
また今は換羽期の終わりかけ。
換羽が終わった個体は1年の中で最も美しい羽をしており、その羽の質感を直接触れる体験もしてもらいました。
みんなの感想は「思ってた以上に柔らかい」「すごくびっしりと(羽が)生えてる」など、触って初めて得ることのできたものばかりで、なぜペンギンたちにこのような羽が必要なのかについて知ってもらえたのではないかと思います。
1時間ほどあった自由散策の時間はあっという間に終わってしまいましたが、動物たちやこの日の体験を通して子どもたちには生きものの不思議やおもしろさをたくさん学んでもらい興味を膨らませるきっかけになったのではないかと思います。
子どもたちのたくさんの疑問や発見にふれ、輝かしい笑顔が溢れたとても楽しいひとときでした😊
このツアーを通して仲良くなった子たちがほとんどだったと思いますし、同じく生きものが好きなもの同士この日の思い出を大切にしながら元気に育っていってほしいもんですね!
楽しい夏休みはあっという間に過ぎてしまいます。
そんな夏休みにこの先不安になってしまうような出来事も起きました。
しかし、だからこそ今を思いっきり楽しんで明るい思い出を何年先も語れるよう良い夏休みにしてください‼️☀️(もちろん、いざって時の備えも忘れずに!)
飼育学芸員
フジ