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動物たちの歯の話

11月8日は「いい歯の日」ですね!
ご自身の歯は大切にされていますか?

私は長らく歯医者さんに行っておらず、今年の夏頃に親知らず周りの痛みで急遽予約を入れて行くことにしたのですが予約後少しずつ痛みが引いて歯医者さんに行く頃にはほぼ痛みなんてなくなってしまったんですよね。
けどその時撮ったレントゲンで複数箇所虫歯になってたことが発覚し、今でも治療でお世話になっています・・・💦
定期検診や歯と歯の間の掃除は忘れちゃなりませんし、歯は大切にしなければなりませんね。

さて、今回は「いい歯」について。
私たち人間は食べ物を噛むために歯があります。
それと同じく噛むための歯を持つ動物もいて、当館の動物では例えばカピバラ。
カピバラは野菜や硬いものをかじったり噛んだりするための歯を持っています。
ちなみに前歯は一生伸び続けるのでごはんにはカボチャやリンゴ、さつまいもといった硬めのものを与え、齧るための木を獣舎内に入れるようにしています。

トドやアシカ、オットセイにも歯はありますが、彼ら彼女らの歯は魚を噛むためではなく泳ぐ魚を捕まえるために活用します。

魚にも歯を持つものはいますが必ずしも顎にあるというわけではなく、意外なところに歯をもつ魚もいます。
身近な魚であればコイの仲間。
コイの仲間は顎に歯はありませんが、喉の奥に咽頭歯(いんとうし)と呼ばれる硬くて丈夫な歯を持っています。
口で噛まれてもそこには歯ないため「噛まれた!」って感じの痛みはありませんが、咽頭歯は丸呑みした貝などの硬い殻を砕くことができるほど強力なので万一そこで噛まれるとひとたまりもないでしょうね。

ここまでは当館の生きている動物の歯について書いてきましたが、歯というものは口内にあるためなかなか見えづらいもの。
しかし当館にはある動物の歯をこれでもかというくらい観察できるスポットがあります。

それが本館2階の標本展示室「ほねほねるーむ」!

ここではイルカやクジラの骨格標本やサメの歯の標本、深海魚の液浸標本などを展示しています。

オススメポイントは『展示物にさわれるところ』!
(※一部触るの禁止な展示もございます。その展示物周りには「触らないでください」の注意書きが貼ってありますので現地ではそちらをご確認ください)

ここではハンドウイルカ、オキゴンドウ、ハナゴンドウという鯨類の歯やサメなどの歯を見て触ることができます。
同じ仲間であっても用途や食べる獲物によって歯の形は違うため、その理由を考えていくのが動物を知るうえでとてもおもしろいところだと思いますね!
ほねほねるーむに足を運ばれましたら時間が許す限りじっくりと骨や歯をご覧くださいませ。

ちなみにこちらはオキゴンドウという鯨類の歯。
随分と立派な歯をしていますね。

私たちにとって歯はとても大切なものですが、動物たちにとっても歯は大切なものです。
お互い、何歳になっても自身の歯で物を食べられるようにいい歯を維持していきたいものですね。

飼育学芸員
フジ