あの日までの道のり、あの日からの道のり「(13)動物園スタッフになった!?」
「植物園、水族館、動物園。偶然にも生きものを扱う施設3つでの経験が積めました(笑)」
2019年3月20日、館長からある相談がありました。
「動物園に行ってくれんか?」
いきなりで驚きましたが、水族館だけでなく動物園での飼育経験も積めるというまたとない機会だと思ってそれを受け入れ、出向という形で今度は動物園勤務となりました。
4月1日から飼育臨時作業員として配属され、担当はインコ類やクマ、シマウマなど。
業務にあたってなぜこれをするのかについて一から教えてもらい、最初は一緒に、ある程度できるようになってくると1人で掃除などを任せてもらえるようになりました。
特に掃除や周りをよく見て状況把握することについては強く教わりました。
掃除がどれほど大切なことなのか、例えばシマウマのような細い4本足で体を支えている動物は骨折をすると体を支えることができなくなり予後不良の判断を下さなければならないときもあります。
私たちが獣舎内の掃除を怠ると糞尿が蓄積して滑りやすいところも増え、それが怪我をしやすい場所の増加にもつながります。
他にもカビなどが発生しにくい環境を作るなど様々な理由はありますが、動物たちの命を守るためにも掃除というのはとても大切なことだと教わりました。
またどこが危険なのかやどう言った行動に注目すべきなのかについても常に目を向けておくと病気の早期発見にもつながりますし、やったつもりでできていなかったという落とし穴も回避することができます。
1年という短い期間でしたが積んだ経験、学んだことはとても多くとても充実した毎日でした。
今も飼育員として働いていますが、その基礎的な部分はこの1年で磨き上げられたものだと思っています。
動物園の仕事は楽しくもっと長い間担当動物たちの生活を観察したいと思っていましたが、1年の期間を終え再び水族館に戻ってきました。
《(14)に続く》